BIAS AMP 2は、「アンプ内部の構造まで細かくセッティングできる」本格的なアンプシミュレーターとして人気の高いiPhone/iPad用アプリ「BIAS」のデスクトップ版「BIAS Amp Desktop」のアップグレード・バージョンです。

BIAS Ampとは？

iPad専用アンプ・デザイナーとして2014年に登場した「BIAS」は、Clean／Crunch／Blues／HiGain／Metal／Acoustic／Bassなど全9ジャンル・36種類のアンプモデルの選択、ゲインやボリューム／EQなどのツマミ操作、キャビネット／マイク位置の選択はもちろん、不要ノイズをカットするNOISE GATE／部屋鳴りを選択するROOM CONTROLといったパラメータ操作、プリアンプ／パワーアンプ／トランスに至るまで、ギターアンプのあらゆる要素を自分好みに細かく設定することが可能な究極のアンプシミュレーターです。

上述した内容含む7つのセクションで音作りを行い、実際のアンプでは不可能なセッティングについてもアプリ上で気軽に試すことができるなど、アンプマニアにとってはたまらない内容となっています。またエフェクトやチューナーなどの機能を搭載していないのも特徴で、必要のない部分を削ぎ落とし、真空管アンプ独特の温かみのあるトーン／タッチのリアルさと高い反応性などアンプの音質に徹底的にこだわり、各トーンつまみの干渉などアンプの特性までも再現されるなど、リアルな真空管アンプのサウンドを高い解像度で実現しています。

また自分で作成したカスタム・トーンは専用のクラウド「ToneCloud」にアップロードし共有することができます。他の人がアップしたカスタム・トーンをダウンロードできるので、自分の音作りに自信がない人は、他の人が作ったカッコいいアンプトーンをダウンロードして使うといったことも可能です。

2015年にデスクトップ版「BIAS Amp Desktop」がリリースされますが、無駄なものをそぎ落とすことでリーズナブルな価格を実現し、数あるアンプシミュレータ・ソフトウェアの中でも一歩抜きん出た存在となっています。

「BIAS Amp Professional」のみ搭載される「Amp match」は、実際のアンプサウンドをコピーできるという機能で、BIAS Ampで作った音をサンプルし、コピーしたい実際のアンプにマイクを立てて音を録り解析するという作業が必要です。

「BIAS Amp Desktop」のアンプタイプ

• Clean：Roland JC-120系スーパークリーン
• Glassy：Fender Twin Reverb系の艶のあるクリーントーン
• Blues：ブルージーなクリーントーン
• Crunch：ヴィンテージ・マーシャル的なクランチ
• Hi Gain：Orange／Bogner系
• Metal：MESA BOOGIE Rectifier／5150系のメタルアンプ
• Insane：Djent系メタル。7弦にも対応
• Acoustic：アコースティック・シミュレーター
• Bass：ベースアンプ・シミュレーター
• Custom：ユーザーエリア

「BIAS Amp Desktop」のキャビネット

IRの使用が可能。

マイク

• Shure SM57
• AKG C414

「BIAS Amp Desktop」その他の要素

プリアンプ

• 真空管タイプ：12AX7（ブリティッシュ・クランチ）、12AT7（アメリカン・クリーン）、12AU7（ウルトラ・クリーン）
• 3Band Pre Filter：LOW / MIDDLE / HIGH
• 3Band Post Filter：LOW / MIDDLE / HIGH
• コントロール：GAIN, TUBE STAGE, DISTORTION, LOW /HIGH CUT FREQ, BIAS ADJUST, BRIGHT / NORMALスイッチ

パワーアンプ

• 真空管タイプ：6L6GB、6V6GT、EL34、EL84
• TOPOLOGY：シングルエンド、スプリット・ロード、プッシュプル、ソリッド・ステート
• コントロール：MASTER KNOB, DISTORTION, SPLITTER GAIN, POWER GAIN, BIAS ADJUST, PRESENCE, MODERN / VINTAGE

出力トランス

• トランス・タイプ：American Style、British Style、Fat Style
• 整流管：GZ34、5Y3GT
• 整流方式：SOLID STATE / TUBE RECTIFIER
• COMPRESSION：コンプレッサー
• TRANSFORMER TYPE：American Style / British Style / Fat Style

イコライザー

8バンド・パラメトリックEQ、8バンド・グラフィックEQ

BIAS AMP 2の新機能

バージョンアップした「BIAS AMP 2」から「Standard」「Professional」「Elite」と3つのラインナップが用意。「Standard」は1万円弱と非常にリーズナブルな価格で手にいれることができます。
全モデル共通でアンプ回路を改善し、アンプのヘッドルーム容量／タッチ・レスポンスとダイナミクスが大幅に増加、より濁りのないハイファイなトーンが得られるようになりました。弱点だったマイクとキャビネットも補強が加えられています。

• ユーザーインターフェイスの一新
• BIAS FXとダイレクトに統合できるように設計
• 新しい真空管：プリアンプ「12BH7、12AY7」、パワーアンプ「6550、KT88」
• 新しいキャビネット：エンクロージャーのオープン/クローズドバック・キャビネットエミュレーション
• 新しいトランス：
• 新しいマイク：Sennheiser MD421、Royer R121、デュアル・マイキングに対応
• RTA EQ モジュールの追加：信号をリアルタイムで周波数表示
• ：
• リバーブ9種類：RoomA, RoomB, Chamber, Hall Natural/Medium/Ambient, Plate Short/Rich/Long

BIAS AMP 2 – Positive Grid (Test – Review) ROCK – METAL

「Professional」ではブルースに最適なミディアム・ゲインの「Blues Pack」、ベース専用アンプ「Bass Pack」の2つのアンプパックを追加。また新しいAmp Match機能ではオーディオファイルをインポートしてそのサウンドをマッチングできる他、好みの回路を推測し自動的に最適なアンプ回路を生成してマッチングすることも可能になっています。

BIAS AMP 2 – Blues Pack Playthrough

最上位「Elite」では老舗スピーカーメーカーであるCelestionと提携し、CELESTIONカスタムIR（インパルス・レスポンス）キャビネットを選択することができます。選択できるのは

• Celestion Vintage 30
• Celestion Blue
• Celestion G12H Anniversary
• Celestion G12-65
• Celestion G12M Greenback

を含む10種類、全30種類のキャビネットパターンを選択することができるようになっています。

表：「BIAS AMP 2」3グレードの価格（2018年4月時点）

本格的なハードウェア・モデリングアンプといえば「Kemper」が知られていますが、「BIAS AMP 2」はプラグインとは言え10分の1程度の値段で本格的なアンプサウンドが手にいれることができる、という点も大きな魅力となっています。